目次
はじめに
Verticaのバージョンアップをする場合の注意点および手順について、ご紹介します。今回は、Vertica 12.0 から 24.2 へのバージョンアップを例に詳細をご説明します。バージョンアップによる影響
・Verticaは、各バージョン毎に廃止された機能があります。ご利用中の機能が廃止になっていないか、非互換の確認をご確認ください。・TRUNCATE TABLE 実行後の統計情報は、保持のされ方がVertica9.2以前と9.3以降では異なります。詳細は、手動で統計情報を取得する方法をご確認ください。
・WOSの管理方法は、Vertica9.2以前と9.3以降では異なります。詳細は、WOSの使用について(Vertia 9.3以降)をご確認ください。
Verticaのバージョン
現在(2024年6月)リリースされているVerticaのバージョンです。バージョン | リリース日 |
---|---|
7.2 | 2015/10/23 |
8.0 | 2016/9/6 |
8.1 | 2017/4/14 |
9.0 | 2017/10/13 |
9.1 | 2018/5/1 |
9.2 | 2018/11/30 |
9.3 | 2019/10/14 |
10.0 | 2020/5/11 |
10.1 | 2021/2/3 |
11.0 | 2021/8/11 |
11.1 | 2022/2/24 |
12.0 | 2022/6/21 |
23.3 | 2023/7/7 |
23.4 | 2023/10/4 |
24.1 | 2024/1/9 |
24.2 | 2024/4/26 |
24.3 | 2024/7/26 |
24.4 | 2024/10/29 |
詳しくは以下の資料をご参照ください。
Verticaのバージョン番号(Vertica 23.3以降)
注意点
(1) バージョンアップパス
各バージョン毎にバージョンアップ・パスは違います。現在、ご利用中のバージョンに応じて、複数回のバージョンアップが必要です。例えば、Vertica 12.0 から 24.2 のバージョンアップは、合計4回行います。バージョンアップパス |
---|
Vertica 7.2 → 8.0 |
Vertica 8.0 → 8.1 |
Vertica 8.1 → 9.0 |
Vertica 9.0 → 9.1 |
Vertica 9.1 → 9.2 |
Vertica 9.2 → 9.3 |
Vertica 9.3 → 10.0 |
Vertica 10.0 → 10.1 |
Vertica 10.1 → 11.0 |
Vertica 11.0 → 11.1 |
Vertica 11.1 → 12.0 |
Vertica 12.0 → 23.3 |
Vertica 23.3 → 23.4 |
Vertica 23.4 → 24.1 |
Vertica 24.1 → 24.2 |
Vertica 24.2 → 24.3 |
Vertica 24.3 → 24.4 |
(2) 対象バージョンのインストール要件の確認
事前に目的とするバージョンの製品マニュアルにて、Verticaのインストール要件をご確認ください。バージョンによって、追加のOS設定やOSパッケージの追加が必要な場合があります。製品マニュアルにて確認すべき項目は以下の通りです。<11.0以前>
・製品マニュアル > Installing Vertica > Installing Manually > Before You Install Vertica
<11.1>
・製品マニュアル > Installation > Installing Manually > Before You Install Vertica
<12.0以降>
・製品マニュアル > Setup > Set up Vertica on-premises > Before You Install Vertica
・製品マニュアル > Installing Vertica > Installing Manually > Before You Install Vertica
<11.1>
・製品マニュアル > Installation > Installing Manually > Before You Install Vertica
<12.0以降>
・製品マニュアル > Setup > Set up Vertica on-premises > Before You Install Vertica
(3) メジャー/マイナー/パッチ/HotFixバージョンによる手順の違い
Verticaのバージョン番号は、「v:メジャー」「r:マイナー」「m:パッチ」「n:HotFix」の4種類で構成され、「v.r.m-n」で表されます。それぞれのバージョンアップの手順に違いはありません。以下のバージョンアップの例は、いずれも同一の手順でバージョンアップできます。バージョンアップの種類 | バージョンアップ前 | バージョンアップ後 | バージョンアップの回数 |
---|---|---|---|
メジャーバージョンアップ | 23.4.0-0 | 24.2.0-1 | 2回(23.4 ⇒ 24.1 ⇒ 24.2) マイナーバージョン毎に、ひとつずつバージョンアップが必要です。 |
マイナーバージョンアップ | 9.1.0-0 | 9.3.1-3 | 2回(9.1 ⇒ 9.2 ⇒ 9.3) マイナーバージョン毎に、ひとつずつバージョンアップが必要です。 |
パッチバージョンアップ | 12.0.0-0 | 12.0.4-26 | 1回(12.0.0-0 ⇒ 12.0.4-26) パッチバージョン毎のバージョンアップは不要です。 |
HotFixバージョンアップ | 24.1.0-0 | 24.1.0-5 | 1回(24.1.0-0 ⇒ 24.1.0-5) HotFixバージョン毎のバージョンアップは不要です。 |
(4) オンラインバックアップの互換性
Vertica のオンラインバックアップは、各バージョン間で互換性がありません。例えば、Vertica12.0.4-26 で取得したオンランバックアップは、Vertica24.2.0-1 にはリストアができません。「Vertica12.0.4-26 を再インストール」するか「Vertica12.0.4-26 がインストールされた状態のOSバックアップをリストア」した後に、オンラインバックアップをリストアします。(5) バージョンアップ前のチェック項目
事前に目的とするバージョンの製品マニュアルにて、Verticaのバージョンアップ要件をご確認ください。バージョンによって、後述「詳細手順」の他に、追加のチェックが必要な場合があります。製品マニュアルにて確認すべき項目は以下の通りです。<11.0以前>
・製品マニュアル > Installing Vertica > Upgrading Vertica > Before You Upgrade
<11.1 >
・製品マニュアル > Installation > Upgrading Vertica > Before You Upgrade
<12.0以降>
・製品マニュアル > Setup > Upgrading Vertica > Before You Upgrade
・製品マニュアル > Installing Vertica > Upgrading Vertica > Before You Upgrade
<11.1 >
・製品マニュアル > Installation > Upgrading Vertica > Before You Upgrade
<12.0以降>
・製品マニュアル > Setup > Upgrading Vertica > Before You Upgrade
バージョンアップ手順
概要
Vertica 12.0 から 24.2 へのバージョンアップする場合は、後述の「詳細手順」を4回繰り返します。1回目 | 12.0 → 23.3 |
2回目 | 23.3 → 23.4 |
3回目 | 23.4 → 24.1 |
4回目 | 24.1 → 24.2 |
5回目 | 24.2 → 24.3 |
6回目 | 24.3 → 24.4 |
「詳細手順」の各項目は、以下のタイミングで実行してください。
項目 | 実行タイミング |
---|---|
1. 要件チェックスクリプトの実行 | 1回目(最初)のみ実行 |
2. バックアップの取得 | 任意(※)のタイミングで実行 |
4. データベース停止 | 1~6回目(毎回)で実行 |
5. 追加パッケージの削除 | 1回目(最初)のみ実行 |
6. バージョンアップ用のRPMインストール | 1~6回目(毎回)で実行 |
7. アップグレード・コマンド実行 | 1~6回目(毎回)で実行 |
8. データベース起動 | 1~6回目(毎回)で実行 |
9. 追加パッケージの再インストール | 6回目(最後)のみ実行 |
(※)バックアップは、切り戻しをしたいバージョン毎に取得してください。
【バックアップ取得例】
バージョンアップ回数 | 切り戻しの判断 | バックアップの取得要否 |
---|---|---|
1回目 | Vertica12.0 への切り戻しを想定する | Vertica12.0 の状態のオンラインバックアップと OSバックアップの取得が必要 |
2回目 | Vertica23.3 への切り戻しを想定しない | 不要 |
3回目 | Vertica23.4 への切り戻しを想定しない | 不要 |
4回目 | Vertica24.1 への切り戻しを想定しない | 不要 |
5回目 | Vertica24.2 への切り戻しを想定しない | 不要 |
6回目 | Vertica24.3 への切り戻しを想定する | Vertica24.3 の状態のオンラインバックアップと OSバックアップの取得が必要 |
詳細手順
1.要件チェックスクリプトの実行
まずは、バージョンアップ予定の環境のハードウェア構成が、Verticaの要件を満たしているかをチェックします。要件チェックスクリプトを実行して、【WARN()】および【FAIL()】が発生した場合は、サポートセンターまでお問い合わせください。※複数ノード構成の場合は、全てのノードで実行してください。
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Vertica 9.2 # /opt/vertica/oss/python/bin/python -m vertica.local_verify Vertica 9.3 から 11.0 まで # /opt/vertica/oss/python3/bin/python3.7 -m vertica.local_verify Vertica 11.1 から 12.0.4-9 まで # /opt/vertica/oss/python3/bin/python3.9 -m vertica.local_verify Vertica 12.0.4-10 から # /opt/vertica/oss/python3/bin/python3.11 -m vertica.local_verify |
1 2 3 4 5 |
Summary: --- pass: 52 Output found in /opt/vertica/log/local-verify-_.xml |
Firewall を「無効」にした場合でも環境 によっては、要件チェックスクリプトの実行時に以下の WARN文が出力されることがあります。この場合は「–- failure threshold NONE」を指定し、バージョンアップしてください。詳細は、「7. 」でご説明します。
# CheckNodeNetwork.check_iptables_disabled (0.010s)
WARN (N0010): WARN(eN0010): Linux iptables (firewall) has some non-trivial rules in tables: mangle, filter
https://docs.vertica.com/24.2.x/HTML/index.htm#cshid=N0010
WARN (N0010): WARN(eN0010): Linux iptables (firewall) has some non-trivial rules in tables: mangle, filter
https://docs.vertica.com/24.2.x/HTML/index.htm#cshid=N0010
2. バックアップの取得
万が一、バージョンアップが失敗した際のリカバリ用に、既存データベースのオンラインバックアップとOSバックアップを取得します。3. 修正スクリプトの実行
※この手順は9.0から9.1および9.1から9.2にバージョンアップする際に実施ください。Vertica9.1と9.2は、以下の変更がありました。Vertica9.1もしくは9.2へのバージョンアップ前に、スクリプトの実行をおこない、非サポートのプロジェクションを特定する必要があります。
■変更内容
①Vertica9.1:バディプロジェクションのSELECT句とORDER BY句の中で指定しているカラムは、同じ並び順で指定する必要があります。Vertica9.1のバージョンアップ前に、同じ並び順となるように改修するか、使っていないプロジェクションの場合は削除してください。
②Vertica9.2:プリジョインプロジェクションとレンジセグメンテーションプロジェクションが廃止されています。Vertica9.2のバージョンアップ前に、プリジョインプロジェクションとレンジセグメンテーションプロジェクションを使われないように改修するか、使っていないプロジェクションの場合は削除してください。
スクリプトは1回の実行で、①②の両内容をCHECKするので、Vertica9.0からバージョンアップをする場合は、Vertica9.0と9.1の時に2回実行する必要はありません。スクリプトのダウンロードおよび実施方法については、ドキュメントをご参照ください。
①Vertica9.1:バディプロジェクションのSELECT句とORDER BY句の中で指定しているカラムは、同じ並び順で指定する必要があります。Vertica9.1のバージョンアップ前に、同じ並び順となるように改修するか、使っていないプロジェクションの場合は削除してください。
②Vertica9.2:プリジョインプロジェクションとレンジセグメンテーションプロジェクションが廃止されています。Vertica9.2のバージョンアップ前に、プリジョインプロジェクションとレンジセグメンテーションプロジェクションを使われないように改修するか、使っていないプロジェクションの場合は削除してください。
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//修正スクリプト実行 $ id uid=1001(dbadmin) gid=1003(verticadba) groups=1003(verticadba) $ ./identify_unsupported_projections.sh -U dbadmin -w testdb -d /tmp Number of Nodes=3 Current system K=1 Current system scaling factor=4 CREATE SCHEMA CREATE TABLE CREATE TABLE CREATE TABLE CREATE TABLE CREATE TABLE CREATE TABLE Analyzing segmented projection buddy groups Projection ssbm.customer_DBD_1_seg_ssbm_b0 ... ok Projection ssbm.customer_DBD_1_seg_ssbm_b1 ... already processed Projection ssbm.lineorder_DBD_2_seg_ssbm_b0 ... ok Projection ssbm.lineorder_DBD_2_seg_ssbm_b1 ... already processed Analyzing unsegmented projection buddy groups Analyzing deprecated projections DROP SCHEMA ************************************************************************************************************ Congratulations! No unsafe projections detected. Upgrade to 9.1 or higher version should succeed ************************************************************************************************************ //問題があるバディプロジェクションが存在する場合、 //修正内容が出力される $ ls -l /tmp/ 合計 40 drwxrwxrwx 2 dbadmin verticadba 4096 6月 20 14:32 Out_20220620143256 <略> $ ls -l /tmp/Out_20220620143256 合計 0 |
4. データベース停止
Verticaデータベースを停止します。
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//データベース停止 $ admintools -t stop_db -d testdb -p testdb -F Database verupdb stopped successfully $ admintools -t list_allnodes Node | Host | State | Version | DB --------------------+-------------+-------+------------------+--------- v_verupdb_node0001 | XXX.XX.XX.XX | DOWN | vertica-12.0.4.9 | verupdb v_verupdb_node0002 | XXX.XX.XX.XX | DOWN | vertica-12.0.4.9 | verupdb v_verupdb_node0003 | XXX.XX.XX.XX | DOWN | vertica-12.0.4.9 | verupdb $ exit |
5. 追加パッケージの削除
R言語等の追加パッケージを別途インストールしている場合は、アンインストールします。追加パッケージをインストールしていない場合は、この手順はスキップできます。追加パッケージをアンインストールしないと、次の「6.」でVerticaパッケージのインストールが失敗します。
1 2 3 4 5 |
//rpm削除 # id uid=0(root) gid=0(root) groups=0(root) # dnf remove vertica-R-lang |
6. バージョンアップ用のRPMインストール
Verticaクラスタのいずれかのノードで、rootユーザにてRPMパッケージのインストールを実施します。
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//バージョンアップ用のRPM展開 # dnf install vertica-23.3.0-3.x86_64.RHEL6.rpm メタデータの期限切れの最終確認: 3:55:50 前の 2024年06月26日 10時52分02秒 に実施しました。 依存関係が解決しました。 ============================================================================================================================================================================================================================================= パッケージ アーキテクチャー バージョン リポジトリー サイズ ============================================================================================================================================================================================================================================= アップグレード: vertica x86_64 24.2.0-1 @commandline 555 M トランザクションの概要 ============================================================================================================================================================================================================================================= アップグレード 1 パッケージ 合計サイズ: 555 M これでよろしいですか? [y/N]: y パッケージのダウンロード: トランザクションを確認しています トランザクションの確認に成功しました。 トランザクションをテストしています トランザクションのテストに成功しました。 トランザクションを実行しています 準備中 : 1/1 scriptletの実行中: vertica-12.0.4.9.x86_64 1/2 アップグレード中 : vertica-12.0.4.9.x86_64 1/2 scriptletの実行中: vertica-12.0.4.9.x86_64 1/2 Shutting down vertica services for upgrade Vertica Analytic Database v23.3.0-3 successfully installed on host indy03 To complete your NEW installation and configure the cluster, run: /opt/vertica/sbin/install_vertica To complete your Vertica UPGRADE, run: /opt/vertica/sbin/update_vertica ---------------------------------------------------------------------------------- Important ---------------------------------------------------------------------------------- Before upgrading Vertica, you must backup your database. After you restart your database after upgrading, you cannot revert to a previous Vertica software version. ---------------------------------------------------------------------------------- View the latest Vertica documentation at https://www.vertica.com/documentation/vertica/ scriptletの実行中: vertica-12.0.4.9.x86_64 2/2 整理 : vertica-12.0.4.9.x86_64 2/2 scriptletの実行中: vertica-12.0.4.9.x86_64 2/2 検証中 : vertica-23.3.0.3.x86_64 1/2 検証中 : vertica-12.0.4.9.x86_64 2/2 アップグレード済み: vertica-23.3.0-3.x86_64 完了しました! |
7. アップグレード・コマンド実行
rootユーザにて、update_verticaを実施しバージョンアップを行います。アップグレード・コマンドのオプションは、インストール時のオプションと同じものを指定する必要があります。
インストール時のオプションは/opt/vertica/config/admintools.confファイルの「install_opts」より、確認ができます。
<注意事項>
■要件チェックスクリプトの実行時に(N0010)のWARN文が出力された場合は、「–-failure-threshold NONE」オプションを付与します。
■「–-hosts(-s)」オプションや「–-accept-eula」、OSユーザのパスワードが出力されている場合は、除外してから、アップグレードコマンドを実行してください。
[install_optsの出力例]
1 |
install_opts = --hosts 'XXX.XX.XX.XX,XXX.XX.XX.XX,XXX.XX.XX.XX' --rpm 'vertica-12.0.4-9.x86_64.RHEL6.rpm' --ssh-password '*******' --dba-user-password '*******' --license CE --accept-eula --failure-threshold NONE |
[アップグレードコマンドの実行例]
1 2 3 |
# /opt/vertica/sbin/update_vertica --rpm '/root/vertica-23.3.0-3.x86_64.RHEL6.rpm' --failure-threshold NONE |
■仮想環境もしくはクラウド環境でアップグレードを実行する場合は、「-–point-to-point(-T)」オプションの付与が必要です。
[install_optsの出力例]
1 2 |
install_opts = --hosts 'XXX.XX.XX.XX,XXX.XX.XX.XX,XXX.XX.XX.XX' --rpm 'vertica-12.0.4-9.x86_64.RHEL6.rpm' --point-to-point install_opts = --hosts 'XXX.XX.XX.XX,XXX.XX.XX.XX,XXX.XX.XX.XX' --rpm 'vertica-12.0.4-9.x86_64.RHEL6.rpm' -T |
[アップグレードコマンドの実行例]
1 2 3 4 5 |
# /opt/vertica/sbin/update_vertica --rpm '/root/vertica-23.3.0-3.x86_64.RHEL6.rpm' --point-to-point # /opt/vertica/sbin/update_vertica --rpm '/root/vertica-23.3.0-3.x86_64.RHEL6.rpm' -T |
■ノード追加や削除をおこなったことがある場合、「–-add-hosts(-A)」および「–-remove-hosts(-R)」オプションが出力されているので、アップグレードコマンドを実行する時は、このオプションを指定しないでください。ノード追加や削除を実行するたびに、設定内容は admintools.conf.bak.XXX にバックアップされます。そのため、インストール時のオプションは、admintools.conf.bak.XXX から確認してください。
[install_optsの出力例]
▽ノード追加
1 2 |
install_opts = --update –-add-hosts 'XXX.XX.XX.XX' install_opts = --update –A 'XXX.XX.XX.XX' |
▽ノード削除
1 2 |
install_opts = --update --remove-hosts 'XXX.XX.XX.XX' install_opts = --update -R 'XXX.XX.XX.XX' |
以下は、オンプレミス環境の実行例です。
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//インストールオプションの確認 # cat /opt/vertica/config/admintools.conf [Configuration] format = 3 install_opts = --hosts 'XXX.XX.XX.XX,XXX.XX.XX.XX,XXX.XX.XX.XX' --rpm 'vertica-12.0.4-9.x86_64.RHEL6.rpm' --ssh-password '*******' --dba-user-password '*******' --accept-eula --failure-threshold NONE ~以下略~ //アップグレードの実施例 # /opt/vertica/sbin/update_vertica --rpm '/root/vertica-23.3.0-3.x86_64.RHEL6.rpm' --failure-threshold NONE Vertica Analytic Database 23.3.0-3 Installation Tool >> Validating options... >> Starting installation tasks. >> Getting system information for cluster (this may take a while)... Enter password for root@XXX.XX.XX.XX (3 attempts left): Default shell on nodes: XXX.XX.XX.XX,XXX /bin/bash XXX.XX.XX.XX,XXX /bin/bash XXX.XX.XX.XX,XXX /bin/bash >> Validating software versions (rpm or deb)... 警告: /root/vertica-23.3.0-3.x86_64.RHEL6.rpm: ヘッダー V4 RSA/SHA256 Signature、鍵 ID f54b82a0: NOKEY >> Beginning new cluster creation... successfully backed up admintools.conf on XXX.XX.XX.XX,XXX successfully backed up admintools.conf on XXX.XX.XX.XX,XXX successfully backed up admintools.conf on XXX.XX.XX.XX,XXX >> Installing software (rpm or deb)... Installing rpm serially on 2 hosts.... installing on: ['XXX.XX.XX.XX,XXX'] Begin package installation on ['XXX.XX.XX.XX,XXX'] End package installation on ['XXX.XX.XX.XX,XXX'] XXX.XX.XX.XX,XXX Package installation validated installing on: ['XXX.XX.XX.XX,XXX'] Begin package installation on ['XXX.XX.XX.XX,XXX'] End package installation on ['XXX.XX.XX.XX,XXX'] XXX.XX.XX.XX,XXX Package installation validated >> Creating or validating DB Admin user/group... Successful on hosts (3): XXX.XX.XX.XX,XXX XXX.XX.XX.XX,XXX XXX.XX.XX.XX,XXX Provided DB Admin account details: user = dbadmin, group = verticadba, home = /home/dbadmin Creating group... Group already exists Validating group... Okay Creating user... User already exists Validating user... Okay >> Validating node and cluster prerequisites... Skipping prerequisite checks because no hosts are being added >> Establishing DB Admin SSH connectivity... Installing/Repairing SSH keys for dbadmin >> Setting up each node and modifying cluster... Creating Vertica Data Directory... Updating agent... >> Sending new cluster configuration to all nodes... Starting or restarting agent... >> Completing installation... Running upgrade logic Installation complete. Please evaluate your hardware using Vertica's validation tools: https://www.vertica.com/docs/23.3.x/HTML/index.htm#cshid=VALSCRIPT To create a database: 1. Logout and login as dbadmin. (see note below) 2. Run /opt/vertica/bin/adminTools as dbadmin 3. Select Create Database from the Configuration Menu Note: Installation may have made configuration changes to dbadmin that do not take effect until the next session (logout and login). To add or remove hosts, select Cluster Management from the Advanced Menu. |
8. データベースの起動
Verticaデータベースを起動します。データベースを起動するタイミングで、パッケージがインストールされます。<注意事項>
■パッケージのインストールに失敗した場合は、こちらの手順に従ってパッケージを再インストールしてください。
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//データベース起動 # su - dbadmin $ admintools -t list_allnodes Node | Host | State | Version | DB --------------------+--------------+-------+------------------+-------- v_verupdb_node0001 | XXX.XX.XX.XX | DOWN | vertica-23.3.0.3 | verupdb v_verupdb_node0002 | XXX.XX.XX.XX | DOWN | vertica-23.3.0.3 | verupdb v_verupdb_node0003 | XXX.XX.XX.XX | DOWN | vertica-23.3.0.3 | verupdb $ admintools -t start_db -d verupdb -p verupdb Going with traditional slower startup Starting nodes: v_verupdb_node0001 (XXX.XX.XX.XX) v_verupdb_node0002 (XXX.XX.XX.XX) v_verupdb_node0003 (XXX.XX.XX.XX) Starting Vertica on all nodes. Please wait, databases with a large catalog may take a while to initialize. Node Status: v_verupdb_node0001: (DOWN) v_verupdb_node0002: (DOWN) v_verupdb_node0003: (DOWN) Node Status: v_verupdb_node0001: (DOWN) v_verupdb_node0002: (DOWN) v_verupdb_node0003: (DOWN) Node Status: v_verupdb_node0001: (DOWN) v_verupdb_node0002: (DOWN) v_verupdb_node0003: (DOWN) Node Status: v_verupdb_node0001: (INITIALIZING) v_verupdb_node0002: (INITIALIZING) v_verupdb_node0003: (INITIALIZING) Node Status: v_verupdb_node0001: (UP) v_verupdb_node0002: (UP) v_verupdb_node0003: (UP) Vertica version upgrade detected. Running upgrade tasks. Creating procedures directory if it doesn't already exist Running upgrade hooks Upgrading (reinstalling) ComplexTypes package Success: package ComplexTypes installed Upgrading (reinstalling) DelimitedExport package Success: package DelimitedExport installed Upgrading (reinstalling) JsonExport package Success: package JsonExport installed Upgrading (reinstalling) MachineLearning package STATUS: vertica.engine.api.vsql_script.module is still running on 1 host: XXX.XX.XX.XX as of 2024- 06-20 15:59:16. See /opt/vertica/log/adminTools.log for full details. STATUS: vertica.engine.api.vsql_script.module is still running on 1 host: XXX.XX.XX.XX as of 2024- 06-20 15:59:26. See /opt/vertica/log/adminTools.log for full details. Success: package MachineLearning installed Upgrading (reinstalling) OrcExport package Success: package OrcExport installed Upgrading (reinstalling) ParquetExport package Success: package ParquetExport installed Upgrading (reinstalling) VFunctions package Success: package VFunctions installed Upgrading (reinstalling) approximate package Success: package approximate installed Upgrading (reinstalling) flextable package Success: package flextable installed Upgrading (reinstalling) kafka package Success: package kafka installed Upgrading (reinstalling) logsearch package Success: package logsearch installed Upgrading (reinstalling) place package STATUS: vertica.engine.api.vsql_script.module is still running on 1 host: XXX.XX.XX.XX as of 2024- 06-20 16:00:16. See /opt/vertica/log/adminTools.log for full details. Success: package place installed Upgrading (reinstalling) txtindex package Success: package txtindex installed Upgrading (reinstalling) voltagesecure package Success: package voltagesecure installed Database verupdb: Startup Succeeded. All Nodes are UP //ステータス確認 $ admintools -t list_allnodes Node | Host | State | Version | DB --------------------+--------------+-------+------------------+-------- v_verupdb_node0001 | XXX.XX.XX.XX | UP | vertica-23.3.0.3 | verupdb v_verupdb_node0002 | XXX.XX.XX.XX | UP | vertica-23.3.0.3 | verupdb v_verupdb_node0003 | XXX.XX.XX.XX | UP | vertica-23.3.0.3 | verupdb |
以後、「4.データベースの停止」~「8.データベースの起動」を任意のバージョンまで繰り返します。
今回の例(12.0→24.2)では、残り3回(“23.3→23.4″、”23.4→24.1″、”24.1→24.2”)バージョンアップが必要です。
バージョンアップパスに関しては「(1) バージョンアップパス」の項目をご参照ください。
9.追加パッケージの再インストール
バージョンアップ終了後、「5.」でアンイストールしたパッケージがあれば、再度インストールをします。バージョンアップ後のVerticaバージョンと同じバージョンのパッケージを再インストールしてください。アンイストールしたパッケージが無ければ、この手順はスキップできます。パッケージの入手方法は、サポートセンターにお問い合わせください。
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# dnf install vertica-R-lang-24.2.0-1.RHEL8.x86_64.rpm メタデータの期限切れの最終確認: 4:09:56 前の 2024年06月26日 10時52分02秒 に実施しました。 依存関係が解決しました。 ============================================================================================================================================================================================================================================= パッケージ アーキテクチャー バージョン リポジトリー サイズ ============================================================================================================================================================================================================================================= インストール: vertica-R-lang x86_64 24.2.0-1 @commandline 54 M 依存関係のインストール: libgfortran x86_64 8.5.0-22.el8 baseos 645 k libquadmath x86_64 8.5.0-22.el8 baseos 172 k トランザクションの概要 ============================================================================================================================================================================================================================================= インストール 3 パッケージ 合計サイズ: 55 M ダウンロードサイズの合計: 818 k インストール後のサイズ: 111 M これでよろしいですか? [y/N]: y パッケージのダウンロード: (1/2): libquadmath-8.5.0-22.el8.x86_64.rpm 1.0 MB/s | 172 kB 00:00 (2/2): libgfortran-8.5.0-22.el8.x86_64.rpm 2.6 MB/s | 645 kB 00:00 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 合計 3.3 MB/s | 818 kB 00:00 トランザクションを確認しています トランザクションの確認に成功しました。 トランザクションをテストしています トランザクションのテストに成功しました。 トランザクションを実行しています 準備中 : 1/1 インストール中 : libquadmath-8.5.0-22.el8.x86_64 1/3 scriptletの実行中: libquadmath-8.5.0-22.el8.x86_64 1/3 インストール中 : vertica-R-lang-24.2.0-1.x86_64 2/3 scriptletの実行中: vertica-R-lang-24.2.0-1.x86_64 2/3 The Vertica R language package has been successfully installed on host indy03 インストール中 : libgfortran-8.5.0-22.el8.x86_64 3/3 scriptletの実行中: libgfortran-8.5.0-22.el8.x86_64 3/3 検証中 : libgfortran-8.5.0-22.el8.x86_64 1/3 検証中 : libquadmath-8.5.0-22.el8.x86_64 2/3 検証中 : vertica-R-lang-24.2.0-1.x86_64 3/3 インストール済み: libgfortran-8.5.0-22.el8.x86_64 libquadmath-8.5.0-22.el8.x86_64 vertica-R-lang-24.2.0-1.x86_64 完了しました! |
参考情報
・Upgrading Verticahttps://docs.vertica.com/24.2.x/en/setup/upgrading/
・Management Consoleのバージョンアップ方法について
http://vertica-tech.ashisuto.co.jp/verup_mc/
・Verticaのバージョンアップ方式について
http://vertica-tech.ashisuto.co.jp/version_upgrade_method/
検証バージョンについて
この記事の内容はVertica 24.2で確認しています。更新履歴
2024/07/01 24.2用の項目および手順を更新、全体的に体裁を更新
2023/08/31 12.0用の項目および手順を更新、
全体的に体裁を更新
2022/07/05 11.1用に手順を更新、
全体的に体裁を更新、
大項目「バージョンアップによる影響」,「Verticaのバージョン」を新規追加、
「注意点」に中項目「(4) オンラインバックアップの互換性」,
「(5) バージョンアップ前のチェック項目」を新規追加、
「バージョンアップ手順」を中項目「概要」,「詳細手順」を新規追加
2020/08/04 「注意点」に(2)(3)を追加
2019/09/26 スクリプト名を修正
2019/08/14 「データベース起動」の手順に<注意事項>を追加
2019/05/29 手順を修正、および<注意事項>を追加
2018/08/13 本記事を公開