2023年6月22日(米国時間)、オラクル社から第12世代のExadata X10Mが発表されました。
Oracle Databaseの最高性能プラットフォームがどのように進化したのか、ご紹介します。
気になるポイントを3つのトピックでお伝えします!
Exadata X9Mから2年でのモデルチェンジとなり、第12世代のExadataとなります。
Exadataそのものに関しては、「Exadataとは?3分で押さえるExadataのポイント
」をご覧ください。
今回は、新モデルについて3つのトピックをご紹介します。
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1.新モデルの変更点
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2.Exadata X10Mからの提供形態
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3.X10MのOperating System/Grid Infrastructure/Databaseバージョン
新モデルの変更点
CPUがIntelからAMDへ
これまでExadataを支えてきたIntel Xeonプロセッサから、AMD社のデータセンター向けプロセッサであるAMD EPYC(エピック)プロセッサに変更されました。
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Exadata X9M-2
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Exadata X10M
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64コア(2×32コア)
Intel Xeon 8358 processors (2.6 GHz) |
192コア(2×96コア)
AMD EPYC 9J14 processors 2.6 GHz (up to 3.7 GHz) |
X9M-2から搭載コア数が
3倍
と大幅にアップしました。
AMDプロセッサは、先んじてパブリッククラウドのExaDB-D X9M-2で提供されていましたので、Exadataでも実績のあるCPUです。安心してご利用いただけます。
物理メモリ
1ノード当たりDDR5メモリーが512 GB搭載されます。
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Exadata X9M-2
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Exadata X10M
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512 GB
※512 → 1,024 → 1,536 → 2,048で拡張可 |
512 GB
※512 → 1,536 → 2,304 → 3,072で拡張可
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スケールアップ可能なサイズが 512 GB→1.5 TB→2.3 TB→3 TB とこれまでより大きな単位になっている点がポイントです。
ディスク
Storage Serverのディスク容量は前モデルから増量されています。
性能重視のExtreme Flash(EF)モデルはX9Mで51.2 TB、X10Mでは122.88 TBと
約2.4倍
、さらに、フラッシュ・キャッシュ用のフラッシュストレージが追加されている点がポイントです。
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Exadata X9M-2 EFモデル
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Exadata X10M EFモデル
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| 8 x 6.4 TB NVMe PCIe4.0 Flash cards |
4 x 30.72 TB NVMe PCIe4.0 capacity-optimized Flash cards
4 x 6.8 TB NVMe PCIe4.0 performance-optimized Flash cards |
容量重視のHigh Capacity(HC)モデルは 264 TB (12* 22TB)でハードディスクは
1.2倍
に増加しています。
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Exadata X9M-2 HCモデル
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Exadata X10M HCモデル
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| 12 x 18 TB 7,200 RPM disks |
12 x 22 TB 7,200 RPM disks |
| 4 x 6.4 TB NVMe PCIe4.0 Flash cards |
4 x 6.8 TB NVMe PCIe4.0 performance-optimized Flash cards |
PMEMからXRMEMへ
X8MからStorage ServerにIntel社の不揮発性メモリPersistent Memoryが搭載されていましたが、この仕組みがExadata RDMA Memory(XRMEM)に置き換わりました。
フラッシュストレージやハードディスクの前段に存在し、ストレージキャッシュとして動作することでレイテンシを劇的に向上させる仕組みです。
Persistet Memoryから代替されたものの、仕組みとしては同じものと考えてよいでしょう。Storage Server 1台あたり 1.5 TBのメモリが搭載されていますが、このうちの
1.25 TB
をXRMEMとして使用します。
※256 GBはStorage Serverのファームウェア部分が消費します。
ネットワーク
大きな変更はありませんが、 RoCEインターフェースのみPCIe Gen 4からGen 5に置き換わり、広帯域化しています。これによりオラクル社の公表でオンライン系のIO性能が
20%程向上
しているそうです。
Exadata X10Mからの提供形態
今まではオンプレミス版とクラウドで提供時期がずれていましたが、X10Mではオンプレミス版とプライベート・クラウド版が最初から同じタイミングでリリースされました。
※パブリック・クラウド版は2023年7月現在、X9Mです。
Exadata、ExaDB-D、ExaDB-C@C
オンプレミスのExadata、 プライベートクラウドのExaDB-C@C、パブリッククラウドのExaDB-D、どこでも最適な場所でExadataをご利用いただけます。
Autonomous DatabaseをC@Cで利用可能
ExaDB-C@Cをお考えのお客様は、別途契約を追加するだけで、
Autonomous Database(ADB-C@C)
のVMクラスタをご利用いただけるようになっています。
スケールアップやパッチ適用が自動化されており、より運用時の負担を減らすことができるサービスです。
提供モデルが変更
今までBase(オンプレミスだとEighth)、Quater、Half、Fullというモデル分けがありましたが、Half、Fullが無くなりました。
Base(Eighth)、Quater Standard、Quater Large(L)、Quater Extra Large(XL)に変わります。
サーバーを追加する際はそれぞれに個別に追加していく形です。
Base System
(Eighth Rack)
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Quater Rack X10M
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Quater Rack X10M-L
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Quater Rack X10M-XL
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| 48コア |
380コア |
380コア |
380コア |
| メモリ 656 GB |
メモリ
2,780 GB
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メモリ
4,180 GB
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メモリ
5,600 GB
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| ディスク 73 TB |
ディスク 192 TB |
ディスク 192 TB |
ディスク 192 TB |
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※データベースサーバー2台、ストレージサーバー3台構成(それ以上必要な場合は、1台ずつ追加可能)
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※Base Systemは現在はX9M
X10MのOperating System/Grid Infrastructure/Databaseバージョン
X10Mで対応するソフトウェアバージョンは以下のとおりです。
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項目
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バージョン
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| Exadata System Software |
23.1.0.0.0以降 |
| Oparating System |
Oracle Linux 8.7 |
| Oracle Grid Infrastructure |
19.15.0.0.220419 |
| Oracle Database |
19.15.0.0.220419 Long Term Release
21.6.0.0.220419 Innovation Release
12.2.0.1.220118 Market Driven Support
12.1.0.2.220719 Market Driven Support
11.2.0.4.210119 Market Driven Support |
※Exadata System Software 23.1.0.0.0 Update (32829291) (Doc ID 2772585.1)
最後に
前モデルから2年、リニューアルした内容をご紹介しました。
CPUはIntelからAMDへ変わりましたが、これまで同様OracleDatabaseの最適なプラットフォームとして、性能は向上し、容量も大きくなっています。
Exadataをお考えのお客様、導入実績豊富な弊社へぜひお気軽にご相談ください。
執筆者情報
2003年入社。10年以上Oracle Databaseの技術サポートに従事したのちフィールドエンジニア部隊に配属。Exadata X7、X8、X8M、Exadata Cloud at Customer(ExaCC)を使用した基幹システムのリプレースプロジェクトに携わる。お客様の要件にそった設計、最適化、運用支援、データ移行、DB・SQLチューニングまで幅広く対応。...show more