Oracle Databaseの11g R2、12g R1、12g R2は、既にメーカーサポートは全て終了しており、サポート終了日についても以前よりアナウンスされていましたが、Oracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)のBase Database Serviceでは、実際には先日まで当該バージョンでも新規プロビジョニングや既存のデータベースの複製ができる状態でした。
しかしついに2024年1月中旬ころから、11g R2、12g R1、12g R2での新規プロビジョニングができなくなりました。弊社のお客様でも新規環境作成や複製に制限が出ており、お問い合わせが増えています。オラクル社からも、当該バージョンをご利用のお客様は速やかなアップグレードもしくはインスタンスの停止が推奨されています。
Oracle Database 11g R2、12g R1、12g R2がOCI環境で利用不可に
Oracle Databaseの11g R2、12g R1、12g R2のサポート期間は以下のとおり既に終了しており、このサポート終了時期についてはあらかじめオラクル社からも公開されていました。しかしBase Database Serviceにおいては、サポート終了日をもって一切利用不可になることはなく、実際には新規プロビジョニングもできる状態でした。
Oracle Databaseの各バージョンサポート期間
Oracle DatabaseのOCIでのサポート期間は以下のようになっています。
| バージョン |
クラウドでの提供開始 |
サポート終了(Sustaining Supportの提供なし)
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| 11g R2 |
2014年9月 |
2021年3月31日(終了済み)
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| 12c R1 |
2014年9月 |
2022年7月31日(終了済み)
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| 12c R2 |
2017年3月 |
2022年3月31日(終了済み)
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| 18c |
2018年3月 |
2021年6月30日(終了済み)
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19c
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2019年1月
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2027年4月30日
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| 21c |
2020年12月 |
2025年4月30日 |
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23c
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2023年9月
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2032年4月
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・19cと23cは「Long Term Support(長期リリース)」(太字部分)
・対象サービス
Base Database Service、Exadata Database Service(Piblic、Cloud@Customer)
しかし、本記事執筆現在(2024年1月23日)これらのバージョンにおいて新規に環境を作成したり複製したりできない状況となっています。この問題に関連する問い合わせがアシストのサポートセンターにも寄せられています。
当該バージョンを基幹システム等のミッションクリティカルなシステムでお使いのお客様は、日々の業務に大きな影響が及ぶ可能性があります。ビジネスの継続性を維持するためにも、また現在進行中の開発プロジェクトを円滑に進めるためにも、現在11g R2、12g R1、12g R2を利用している企業は、早めに19c以降へのバージョンを検討・実施することを強くお奨めします。
サポート終了バージョンを使い続けるリスク
サポートが終了しているバージョンを使い続けるリスクは、OCIで新規プロビジョニングができないことの他にも、主に以下のようなものがあります。この記事をお読みの方は耳にタコができるくらい聞いていらっしゃるかもしれませんが、改めておさらいしてみます。
1. セキュリティ上の脆弱性が高まる
既にサポートが終了しているバージョンの製品に対しては、新たなセキュリティ脆弱性に対するパッチが提供されないため、攻撃に対して脆弱になります。これはデータ漏洩やシステムダウンのリスクを増大させます。
また、最新バージョンのOracle Databaseで新たなセキュリティ機能や改善が提供された場合、古いバージョンを使用しているとこれらの新機能を利用できず、そういった意味でもセキュリティ対策が不十分になる可能性があります。
2. メーカーサポートが提供されない
オラクル社のサポートが終了している11g R2、12g R1、12g R2に対しては、新たなセキュリティパッチだけでなく、その他のバグ修正も提供されないため、性能や可用性等の問題が発生した場合にも、対応が困難になる可能性があります。
3. OCIの持つ強みが活かせない
OCIでは定期的に新しい機能やサービスがリリースされています。これらの新機能はOracle Databaseの最新バージョンに最適化されていることが多く、古いバージョンではこれらの最新のテクノロジーをフルに活用できない可能性があります。それが原因となりパフォーマンスに影響を与えるかもしれません。
上記以外にも、一部の規制や業界標準では、サポートされているソフトウェアの使用が求められており、メーカーサポートが終了しているバージョンのソフトウェアを使用し続けることでこれらの要件を満たせなくなる可能性があるなど、多くのリスクが考えられます。
したがって、これらのバージョンをお使いのお客様に対しては、オラクル社も速やかなバージョンアップもしくは現行インスタンスの停止を推奨しています。
アシストがお手伝いできること
データベースのバージョンアップには少なくない時間や工数がかかりますが、データは企業にとって重要な資産であり、安心安全にビジネスを遂行するために速やかなバージョンアップをおすすめします。
アシストでは、データベースやクラウドに精通した約250名の技術者がお客様の課題解決のお手伝いをし、ビジネスリスクを最小化できるようご支援しています。Base Database Serviceのバージョンアップについても、実際にお客様の環境を確認し、ご要望や制限などを伺った上で、支援の具体的な内容や範囲、お客様との役割分担を調整し、最適な支援メニューをご提案します。
※上記のページに記載されている技術支援サービスは標準的なメニューであり、これらのサービスをお客様の要件に合わせて柔軟にカスタマイズ可能です。
また、OCIを利用される中での様々なお困りごとやお問い合わせに対応するために、「アシスト クラウドマネージドサービス」というオリジナルのサポートサービスをご用意しています。今回のような「新規プロビジョニングができなくなった!」というようなお問い合わせにも対応します。
お問い合わせ窓口を一本化し、Oracle DatabaseとOCIの両方に精通したスタッフが対応することで、万が一の障害発生時の対応の迅速化を実現し、回避策の実施や問題の解決まで日本語でサポートします。
OCIの重要な通知を逃さない便利な「Announcements機能」の活用をオススメ!
今回の「新規プロビジョニングができなくなる」等の重要な通知は、OCIコンソールの“お知らせ”に届きます。緊急メンテナンス等の通知もこの“お知らせ”に届きますので、この確認を習慣化していただくのがいちばんですが、運用としてなかなか難しい場面もあるかと思います。
この“お知らせ”の内容をメール通知させることができる「Announcements機能」をこちらの記事でご紹介しています。メール通知させる内容のカテゴリの設定もできますので、安心安全にOCIを利用するためにも、ぜひこのAnnouncements機能の活用もご検討ください。
▶ 【Oracle Cloud】Announcements機能を用いた”お知らせ”の内容のメール通知方法
まとめ
アシストでは、OCIはもちろんオンプレミス環境も含め、Oracle Databaseの導入やバージョンアップに関して多彩な技術支援サービス/サポートサービスを提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。