はじめに

Vertica 9.1のシステム要件を記載します。


主な変更点

Vertica 9.0からの主な変更点は以下のとおりです。

・サポートOS要件にRed Hat Enterprise Linux 7.4、CentOS 7.4、Oracle Enterprise Linux 7.4が追加されました。
・SUSE 12 SP3、openSUSE 42.3が追加されました。

詳細は以降の内容をご確認ください。


ハードウェア

サーバ

Linuxを搭載したIAサーバ(x86_64)。
サーバの台数は1台以上で、可用性を持たせる場合には3台以上が必要です。

プロセッサ

2.6GHz以上のクロック数、1ソケット、8コア以上

メモリ

CPUコアあたり8GB以上のメモリサイズが必要となります。
※8コアを搭載したサーバの場合、64GBメモリが必要です。

メモリ規格は、少なくとも DDR3-1600 である必要があります。
推奨は、DDR4-2133 です。

ストレージ

Verticaサーバには、1台あたり2つのディスクボリュームが必要です。

Verticaカタログ領域(OS領域)
Verticaのカタログ領域で、OS領域と兼用する事ができます。
推奨のRAIDレベルは、RAID 1です。

Verticaデータ領域
Verticaのデータ領域です。
推奨のRAIDレベルは、RAID 10です。
(RAID 50またはRAID 5も可)

(参考)
Verticaは列指向でI/Oそのものを減らす仕組みです。
そのため、SSDによるI/Oの高速化よりも、ノード追加で対応することを推奨します。
なお、NAS、SAN、NFSの構成は性能の観点から推奨しません。

ネットワーク

ネットワーク帯域
10Gbps以上の帯域を推奨。
(1Gbpsでも可)

ネットワーク構成
複数台構成のVerticaでは、PrivateとPublicの2系統を推奨します。
Private:Verticaのノード内通信用
Public:外部アプリケーション(BIツール等)との通信用

環境

仮想環境(VMware)でVerticaをご利用する事も可能です。
しかし、いくつかの前提条件と注意点がありますのでご注意ください。
詳細については、こちらをご参照ください。

クラウド環境

Amazon Web Service

サポートするインスタンスタイプはこちらをご参照ください。

AWS Marketplace には Vertica用のAMIがあり、これらのAMIはメーカーによって事前に設定とテストが行われています。
ただし、Verticaの最新バージョンがリリースされてからAMIに適用されるまではスケジュールに差が出ることがあります。

Microsoft Azure

Verticaはバージョン8.0からMicrosoft Azureに対応しています。
サポートするVMタイプはこちらをご参照ください。

Google Cloud Platform

Verticaはバージョン9.1からGoogle Cloud Platformに対応しています。
サポートするマシンタイプの指定はありませんが、以下のマシンスペックを満たす必要があります。

・8 vCPU以上
・30GB メモリ以上

ソフトウェア

OS要件

・Red Hat Enterprise Linux 6.6, 6.7, 6.8, 6.9, 7.0, 7.3, 7.4 ※1
・CentOS 6.6, 6.7, 6.8, 6.9, 7.0, 7.3, 7.4 ※1
・SUSE Linux Enterprise Server 12 SP2, 12 SP3
・openSUSE 42.3
・Amazon Linux 2.0
・Oracle Enterprise Linux 6.7, 6.8, 6.9, 7.3, 7.4
 (Red Hat 互換のKernelのみ対応、unbreakable kernelはサポート外です。)
・Debian Linux 7.6, 7.7, 8.5、8.9
・Ubuntu 14.04 LTS

※1
RHEL 7/CentOS 7で Vertica を使う場合は、Transparent Hugepages の有効化や chrony の有効化が必須です。これらの要件の詳細については、こちらをご参照ください。

ファイルシステム要件

・ext4(ext3やXFSなどの他のファイルシステムはサポート対象外)
・ext4のブロックサイズ4096バイト
・LVMをサポート※1
・swapのサイズは2GB以上

※1
LVMを利用する際は、以下の制限があります。
・ 複数のノードにまたがって物理ドライブを共有することはできません。
・ リニア論理ボリュームのみサポートします。ストライプ化、ミラーリング化論理ボリュームはサポートしていません。
・ 論理ボリュームの拡張(lvextend)はサポートしますが、縮小はサポートしていません。
・ LVMのスナップショットやマージなどのバックアップ/リストアはサポートしていません。
・ LVMスペースの再利用はサポートしていません。
・ LVMのマイグレーションはサポートしていません。
・ LVMの高可用性(HA-LVM)はサポートされていません。
・ LVMのRAIDはサポートされていません。


必要なソフトウェア

・追加OSパッケージ(Cent OS最小インストールからの差分)
bc, chrony, tzdata, pstack, mcelog, sysstat,openssh, which, dialog

Vertica Management Console要件

・Internet Explorer 11 以降のバージョン
・Firefox 53.0.3 以降のバージョン(64bit)
・Chrome 63.0.3239.84以降のバージョン(64bit)

※VerticaサーバとMCの間のバージョンの互換性
 MC 9.1は、Vertica 7.2.3 以降のVerticaサーバに対応しています。


参考

Verticaドキュメント(Operating System Configuration Task Overview)



検証バージョンについて

この記事の内容はVertica 9.1で確認しています。