はじめに

Vertica 8.1のシステム要件を記載します。


主な変更点

Vertica 8.0からの主な変更点は以下のとおりです。

・サポートOS要件にRed Hat Enterprise Linux 7.3 、CentOS 7.3、Oracle Enterprise Linux 7.3が追加されました。
・ファイルシステム要件にLVMの使用が追加されました(ただし、Red Hat Enterprise Linux 6.8のみ)。
・Amazon Web Service(AWS)のサポートインスタンスに、r4.4xlarge、r4.8xlarge、r4.16xlargeが追加されました。

詳細は以降の内容をご確認ください。


ハードウェア

サーバ

Linuxを搭載したIAサーバ(x86_64)。
サーバの台数は1台以上で、可用性を持たせる場合には3台以上が必要です。

プロセッサ

2.6GHz以上のクロック数、1ソケット、8コア以上

メモリ

CPUコアあたり8GB以上のメモリサイズが必要となります。
※8コアを搭載したサーバの場合、64GBメモリが必要です。

メモリ規格は、少なくとも DDR3-1600 である必要があります。
推奨は、DDR3-1866 です。

ストレージ

Verticaサーバには、1台あたり2つのディスクボリュームが必要です。

Verticaカタログ領域(OS領域)
Verticaのカタログ領域で、OS領域と兼用する事ができます。
推奨のRAIDレベルは、RAID 1です。

Verticaデータ領域
Verticaのデータ領域です。
推奨のRAIDレベルは、RAID 10です。
(RAID 50またはRAID 5も可)

(参考)
Verticaは列指向でI/Oそのものを減らす仕組みです。
そのため、SSDによるI/Oの高速化よりも、ノード追加で対応することを推奨します。
なお、NAS、SAN、NFSの構成は性能の観点から推奨しません。

ネットワーク

ネットワーク帯域
10Gbps以上の帯域を推奨。
(1Gbpsでも可)

ネットワーク構成
複数台構成のVerticaでは、PrivateとPublicの2系統を推奨します。
Private:Verticaのノード内通信用
Public:外部アプリケーション(BIツール等)との通信用

環境

仮想環境(VMware)でVerticaをご使用する事も可能です。
しかし、いくつかの前提条件と注意点がありますのでご注意ください。
詳細については、こちらをご参照ください。

クラウド環境

Amazon Web Service

サポートするインスタンスタイプはこちらをご参照ください。

AWS Marketplace には Vertica用のAMIがあり、これらのAMIはHPEによって事前に設定とテストが行われています。
ただし、Verticaの最新バージョンがリリースされてからAMIに適用されるまではスケジュールに差が出ることがあります。

Microsoft Azure

Verticaはバージョン8.0からMicrosoft Azureに対応しています。
サポートするVMタイプはこちらをご参照ください。


ソフトウェア

OS要件

・Red Hat Enterprise Linux 6.6, 6.7, 6.8, 7.0, 7.3 ※1※2
・CentOS 6.6, 6.7, 6.8, 7.0, 7.3 ※1※2
・SUSE Linux Enterprise Server 11.0 SP3
・Oracle Enterprise Linux 6.7, 7.3
 (Red Hat 互換のKernelのみ対応、unbreakable kernelはサポート外です。)
・Debian Linux 7.6, 7.7, 8.5 ※3
・Ubuntu 12.04 LTS, 14.04 LTS

※1
Vertica 7.2がインストールされたRHEL 6.6~6.8 から RHEL 7.0,7.3 にアップグレードした環境はサポートされません。これは、CentOSでも同様です。
詳細については、マイグレーションガイド for Red Hat 7/CentOS 7をご参照ください。

※2
RHEL 7/CentOS 7で Vertica を使う場合は、Transparent Hugepages の有効化や chrony の有効化が必須です。これらの要件の詳細については、こちらをご参照ください。

※3
Management ConsoleはDebian 8.5と互換性がありません。
詳細についてはこちらをご参照ください。


ファイルシステム要件

・ext4(ext3やXFSなどの他のファイルシステムはサポート対象外)
・ext4のブロックサイズ4096バイト
・LVMはRHEL6.8のみサポート※3
 それ以外のOSはOS領域を含め、非LVM構成とすること※3
・swapのサイズは2GB以上

※3 RHEL6.8を利用する場合のみLVMをサポートしております。それ以外のOSではサポートされていません。
 LVMのサポートには制限事項があります。詳細については、こちらをご参照ください。



必要なソフトウェア

・追加OSパッケージ(Cent OS最小インストールからの差分)
bc, chrony, tzdata, pstack, mcelog, sysstat,openssh, which, dialog

HP Vertica Management Console要件

・Internet Explorer 10 以降のバージョン
・Firefox 31 以降のバージョン
・Google Chrome 38 以降のバージョン

※VerticaサーバとMCの間のバージョンの互換性
 MC 8.1は、Vertica 6.1 以降のVerticaサーバに対応しています。


参考

HP Verticaドキュメント(Operating System Configuration Task Overview)

参考情報

Vertica 8.1の新機能の概要についてはこちらをご参照ください。

検証バージョンについて

この記事の内容はVertica 8.1で確認しています。