はじめに

統計情報はクエリの実行計画を作成するために利用されて、クエリの性能に大きな影響を与えます。本稿では、統計情報を別環境にコピーする方法をご紹介します。例えば、本番環境の統計情報を開発環境にコピーをおこなって、リリース前のアプリケーションをテストする場合に活用できます。

統計情報のエクスポートとインポート

統計情報のエクスポート

EXPORT_STATISTICSを実行することで、ANALYZE_STATISTICSによって、取得した統計情報をXMLファイルに出力します。ANALYZE_STATISTICSが一度も実行されていない場合は、XMLファイルに統計情報は出力されません。

構文

オプション

パラメータ説明
ファイル名統計情報が含まれるXMLファイルの出力先を指定します。空の文字列を指定した場合は、XMLファイルは出力されずに画面のみに出力されます。
[データベース.]スキーマスキーマを指定します。デフォルトはpublicスキーマです。publicスキーマ以外の場合は、スキーマを指定する必要があります。データベースを指定する場合は、現在稼働中のデータベース名を指定します。
テーブル統計情報をエクスポートするテーブルを指定します。空の文字列を指定した場合、すべてのテーブルの統計情報をエクスポートします。
カラムテーブル内のカラムを指定します。カンマ区切りで、複数のカラムを指定できます。エクスポートする統計情報の範囲は、指定されたカラムのみが対象です。

統計情報のインポート

IMPORT_STATISTICSを実行することで、EXPORT_STATISTICSで出力されたXMLファイルをインポートします。既存の統計情報は、上書きされます。

構文

オプション

パラメータ説明
ファイル名EXPORT_STATISTICSによって、出力されたXMLファイルのフルパスを指定します。

実行例

本番環境の統計情報を開発環境にコピーする実行例をご紹介します。

参考情報

EXPORT_STATISTICS
https://www.vertica.com/docs/10.0.x/HTML/Content/Authoring/SQLReferenceManual/Functions/VerticaFunctions/EXPORT_STATISTICS.htm

IMPORT_STATISTICS
https://www.vertica.com/docs/10.0.x/HTML/Content/Authoring/SQLReferenceManual/Functions/VerticaFunctions/IMPORT_STATISTICS.htm

手動で統計情報を取得する方法
http://vertica-tech.ashisuto.co.jp/collect_analyze/

統計情報が取得されたタイムスタンプ
http://vertica-tech.ashisuto.co.jp/last_update_of_statistics/

検証バージョンについて

この記事の内容はVertica 10.0で確認しています。

更新履歴

2020/10/22 本記事を公開