はじめに

EXPORT_CATALOG 関数を使用して、データベース内のオブジェクトを定義する DDL をエクスポートできます。データベースの物理設計を、別の環境でも再現したい場合に便利です。

構文

EXPORT_CATALOG 関数の構文をご紹介します。

EXPORT_CATALOG ( [ ‘destination’ ] , [ ‘scope’ ] )
パラメータ説明
destination出力先のディレクトリを指定します。以下2種類の指定が行えます。

・空の文字列('')
DDLを標準出力に出力します。

・DDL出力先のディレクトリ
スーパーユーザーのみ指定できます。
存在しないファイルを指定すると、新たにファイルが作成されます。ファイルが既に存在する場合は、その内容を上書きします。
scopeエクスポート対象を指定します。

・DESIGN(デフォルト)
ユーザーがアクセスできるスキーマ、テーブル、ビュー、シーケンス、プロジェクション、制約、パーティション、SQL 関数をエクスポートします。EXPORT_OBJECTS も参照してください。

・DESIGN_ALL
全てのデザイン生成 DDL と、データベースデザイナーで作成されたシステムオブジェクトをエクスポートします。対象は実行ユーザーがアクセスできるオブジェクトのみです。

・TABLES
ユーザーがアクセス可能な全てのテーブルと制約をエクスポートします。EXPORT_TABLES も参照してください。

・DIRECTED_QUERIES
データベースに保存されている全てのダイレクトクエリをエクスポートします。詳細は Managing Directed Queries を参照してください。


実行例

EXPORT_CATALOG 関数で出力範囲に「DESIGN」を指定した場合の実行例をご紹介します。


9.2 以前は、すべてのテーブル制約が ALTER 文として DDL にエクスポートされました。
しかし、グローバルテンポラリテーブルでは、外部キー制約以外のテーブル制約を後から追加することができないため、手動で DDL を修正する必要がありました。9.3 以降では、外部キー制約を除くテーブル制約を CREATE 文の一部としてエクスポートするように変更されています。


参考情報

EXPORT_CATALOG
https://www.vertica.com/docs/9.3.x/HTML/Content/Authoring/SQLReferenceManual/Functions/VerticaFunctions/EXPORT_CATALOG.htm

Exporting the Catalog
https://www.vertica.com/docs/9.3.x/HTML/Content/Authoring/AdministratorsGuide/CopyExportData/ExportingTheCatalog.htm

オブジェクト定義をエクスポートする方法(EXPORT_TABLES関数)
http://vertica-tech.ashisuto.co.jp/ddl_export//

オブジェクト定義をエクスポートする方法(EXPORT_OBJECTS関数)
http://vertica-tech.ashisuto.co.jp/export_objects

Verticaで既存環境のテーブルのDDLとデータを一括で抽出する方法
http://vertica-tech.ashisuto.co.jp/export-all-data/

検証バージョンについて

この記事の内容はVertica 9.3で確認しています。

更新履歴

2019/12/18 参考情報を追加
2019/12/13 バージョン9.3リリース対応
2019/08/30 本記事を公開