はじめに

Vertica 7.2以降のバージョンでvbrを使ってデータベースをバックアップする際に、backup_manifestというファイルが作成されます。今回は、このbackup_manifestファイルの役割や扱い方をご紹介致します。
(このファイルはVertica 7.2以降で登場したファイルです)


ファイルの役割

backup_manifestファイルは、バックアップしたデータの情報を管理する役割があります。
バックアップしたオブジェクトは何か、どのノードで取得したかといった情報をマッピングしています。そのため、バックアップを取得する度に内容が更新されます。

このファイルはバックアップの取得時、あるいはリストア時にvbrによって参照されます。
そのため、バックアップやリストアを実行する際に必要となるファイルですので、誤って削除しないように注意が必要です。

また、Verticaデータベースのバックアップ運用で二次バックアップを取得するケースでは、
一次バックアップで取得したバックアップデータと一緒にbackup_manifestファイルも取得するようにしてください。

ファイルの場所

backup_manifestファイルは、バックアップデータが出力されるディレクトリのトップディレクトリに作成されます。
Vertica 7.2以降では、バックアップの初期設定で初回のバックアップを開始する前に、「vbr -t init」コマンドで初期化する事が必須ですが、この初期化のタイミングでbackup_manifestファイルが作成されます。

また、複数台構成のVerticaクラスタで各ノードのローカルディスクにバックアップを出力する場合は、backup_manifestファイルは各ノードのローカルディスクに保存されます。

ファイルの内容

このファイルの中には、2つのセクション(SnapshotsとObjects)に分類した状態でマッピング情報を持っています。
それぞれのセクションにどのような情報が記録されるのかを以下に記載します。

Snapshots

スナップショット名、バックアップ取得日、どのノードで取得したバックアップか、
といった情報が記録されます。


Objects

バックアップされたデータベースオブジェクトのリスト(テーブルやスキーマなど)、その形式と情報がユニークに識別されて記録されます。

backup_manifestファイルのサンプル


[Snapshots]
backup_snapshot, 20181221_012423, v_ssbm_node0001

[Objects]
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000092, lib, 1, 6286336, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a00000000000de, lib, 1, 41225728, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000135, dfsblock, 1, 145, 28253caac60d4
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000141, dfsblock, 1, 33, a16fb53edc0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a000000000014d, dfsblock, 1, 40, a16fb539cf2
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000179, dfsblock, 1, 145, 28253caac60d4
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a00000000001ab, dfsblock, 1, 133, 28253caac5972
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a00000000001e3, dfsblock, 1, 115, 28253caaef947
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000222, lib, 1, 2500608, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000360, lib, 1, 95168000, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a00000000004a0, lib, 1, 10695168, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a00000000004e4, lib, 1, 7264256, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000522, lib, 1, 67060736, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a000000000090a, lib, 1, 3954688, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a000000000097c, lib, 1, 10701312, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a00000000009be, lib, 1, 22182912, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000a02, lib, 1, 3308032, 0
02c40b550331b134d719e7906b1ab83000a0000000000ac9, bundle, 1, 82, 0

検証バージョンについて

この記事の内容はVertica 9.1で確認しています。