はじめに

スクリプトの処理中にエラーが発生した場合、スクリプトの後続の処理を実行させない方法をご紹介します。
vsqlのデフォルトの設定では、スクリプトの途中でエラーが発生してもスクリプトの最後まで処理を行います。
もしエラー以降の処理を実行させたくない場合、vsqlで”ON_ERROR_STOP”に”on”を設定することでエラー以降の処理を実行させないことができます。

コマンド構文

vsqlで”ON_ERROR_STOP”の設定を行います。

[設定]
\set ON_ERROR_STOP on

[解除]
\set ON_ERROR_STOP off

実行例

例えば、UPDATE、INSERT、DELETE、COMMITの処理が含まれたスクリプトがあります。スクリプトの先頭で”ON_ERROR_STOP”にonを設定して、スクリプトでエラーが発生した場合、それ以降の処理は行わずにロールバックして終了します。

(1)vsqlで実行するスクリプト


(2)テーブルのデータを確認


(3)Verticaに接続してスクリプトを実行
UPDATEは実行されますがINSERTで重複エラーが発生し、それ以降の処理は行われません。


(4)終了コードを確認
スクリプトの実行でエラーが発生したため、終了コードが”3″になります。


(5)テーブルのデータを確認
スクリプト実行の前後でデータは同じで更新はされていません。


注意点

vsql -f オプションの実行結果は、“ON_ERROR_STOP”の設定によって、終了コードが違いあります。スクリプトで処理を制御する場合は、ご注意ください。

・”ON_ERROR_STOP”に”on”を設定した場合は、スクリプトのエラーで終了コード【3】が返されます。
・”ON_ERROR_STOP”に”on”を設定しない場合は、スクリプトのエラーで終了コード【0(正常)】が返されます。

ON_ERROR_STOP を設定しない場合の終了コード


参考情報

ON_ERROR_STOP
https://www.vertica.com/docs/12.0.x/HTML/Content/Authoring/ConnectingToVertica/vsql/Variables/ON_ERROR_STOP.htm

検証バージョンについて

この記事の内容はVertica 12.0で確認しています。

更新履歴


2023/01/13 「補足」⇒「注意点」に変更、「注意点」に ON_ERROR_STOP を設定しない場合の実行例を追加、
                  「参考情報」の見出しを追加
2017/04/07 本記事を公開