目次
はじめに
本記事では、vsql の起動時に参照される環境変数について、紹介します。環境変数を有効に利用することで、利便性やセキュリティの向上を図ることができます。
指定可能な環境変数
環境変数 | 説明 |
---|---|
PAGER | クエリの結果が一画面に収まらない場合に使用されるページャーを指定します。 |
VSQL_DATABASE | 接続先のデータベースを指定します。 |
TMPDIR | 一時ファイルを保存するディレクトリを指定します。 デフォルトはプラットフォームに依存します。 Unix やLinuxでは、デフォルトは /tmp です。 |
VSQL_EDITOR | \ e コマンドで使用されるエディターを指定します。左記の変数を上から順に検査し、最初に設定されている変数の設定値が使用されます。 |
EDITOR | |
VISUAL | |
VSQL_HOME | デフォルトでは、 vsql は実行ユーザーのホームディレクトリから vsql の構成ファイル( .vsqlrc )を読み取ります。 これを変更したい場合に、本変数を使って構成ファイルの場所を上書きすることができます。 |
VSQL_HOST | Vertica ノードのホスト名または IP アドレスを指定します。 |
VSQL_PASSWORD | データベースのパスワードを指定します。 |
VSQL_PORT | 接続に使用するポートを指定します。 |
VSQL_SSLMODE | サーバーへの接続時に admintools などのクライアントが SSL を使用するかどうか、およびその方法を指定します。 |
VSQL_USER | 接続に使用するユーザー名を指定します。 |
使用例
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 |
## 通常の接続方法 ## $ vsql -h 192.168.xxx.xxx -d testdb -U kka -w kka123 ## 環境変数を使用する場合 ## $ export VSQL_HOST=192.168.xxx.xxx $ export VSQL_DATABASE=testdb $ export VSQL_USER=kka $ export VSQL_PASSWORD=kka123 $ vsql Welcome to vsql, the Vertica Analytic Database interactive terminal. Type: \h or \? for help with vsql commands \g or terminate with semicolon to execute query \q to quit testdb=> /* 接続成功 */ |
※上記の例では Linux 環境を例にしていますが、Windows 環境であれば set コマンドや Windows の環境変数設定画面から設定することが可能です。
想定されるユースケース
パスワードの隠蔽化
上述の「使用例」の”通常の接続方法”で記載したように、パスワードを vsql の引数として入力すると、他のユーザからプロセス表示をした際、パスワードがに丸見えになってしまいます。これを防ぐために VSQL_PASSWORD 環境変数を設定し、パスワードの秘匿性を担保します。
よく利用するデータベース、データベースユーザの入力を省略
Windows マシンなどのクライアントから、頻繁に接続するデータベース、データベースユーザを VSQL_HOST、VSQL_DATABASE、VSQL_USER 環境変数に設定しておきます。予め接続先を固定してしまうことで、利便性向上だけでなく、接続データベースや接続ユーザの誤りを抑止するといった効果も見込めます。
※環境変数を設定している場合でも、vsql のオプションによって接続データベース、ユーザ、パスワードが指定された場合は、指定したオプションが優先されます。
検証バージョンについて
この記事の内容はVertica 9.2で確認しています。更新履歴
2019/11/21 本記事を公開- 投稿タグ
- vsql, 環境変数, variable, environment